チョコレート

チョコ

あまーいタイトルとおしゃれなジャケ写と、たしか誰かがいい映画って言ってたなという頼りない記憶をたよりに、鑑賞。
オシャレで軽い映画にとりかかったつもりが・・・


とにかく、世の中は「とりかえしのつかないこと」で溢れている。「とりかえしのつかないこと」をして、後悔して、でもまた「とりかえしのつかないこと」に足をふみいれる。というか、私たちのする決断は大なり小なりとりかえしがつかないことで、しかも決して自分一人の問題では済まされないことなんだ。
そういう世の中を、ただただ真面目に生きていくのは、暗い作業だなーとおもった。尋常じゃない。この映画でいうとチョコレートみたいな甘さとか、ちょっとしたユーモアとか、きれいなものとか、夢とか、そういう些細なもので一瞬自分を緩めないと、とりかえしのつかないことだらけの世界と一瞬切り離されないと、やってけない。


だから私は楽しいおしゃべりを続けるし、毎日チョコレートをたべるし、きれいなネックレスをしてると嬉しくなるし、かっこいい建築をみては夢想にふける。小さな決断までもがとりかえしのつかないことだなんていう、どうしたってシリアスな世の中をちょっとづつ忘れながら歩く。
そんなことを描いた映画だった。