たぶん、23歳にして両親をなくしたうちの弟は少しかわいそう、という部類に入るのかもしれない。
それでも23歳男子らしく、フットサルに出かけていった。
私もそろそろ26歳女子的な現実に戻らないといけないので、今日は演劇を見に出かけた。

この生は受け入れがたし


ちゃんと内容を汲み取れたか分からないけど、強い憧れと諦めを表現していたんじゃないかなと思う。
寄生虫の生態と人生観。どうしても抗えない遺伝子のしくみ。
日常的な一コマの中に感情がどろどろうごめいていて、私のいる現実よりもよっぽどリアルだった。
役者さんもすごくよかった。


隣に座ったおじさんが演劇の偉い人だったらしく、このホールのサイズと演目があわないだの最期の台詞は重要な暗示を秘めていてどうこうだのと、若者にうんちくをかたりだしたので、逃げるように帰る。
種明かしをされるのはまっぴらだ。私にとっては90分の現実だったんだ。
ムカムカしたので1時間かけて散歩。で、ビール。
世の中はやさしくなったけれど、私たちはこのまま、現実を受けとめられないまま、気分転換でもしながら気楽な感じにやっていくのかもしれない。