nerie2007-05-24

第1回の全体ゼミ、無事終了。テーマは「ことばとけんちく」


エイドリアン・フォーティーの同名の著者を読むところから開始。第一部は本のサマリーを発表。
第二部では「ことばとけんちく」の関係を端的に表すレトリックとして「対立項」に注目。コルビュジェ「建築をめざして」、ベンチューリ「建築の多様性と対立性」、コールハース「ジャンクスペース」を比較読み。
三者(+モダニズム以前)の対立項の作り方、使い方から、彼らのマニフェストの位置付けを読み解いていく という、なかなかスリリングなもの。


初めての試みで、右も左もわからずとにかくがむしゃらにやる。こういうときスマートにムダなくできないのは経験不足なのか何なのか…


とはいえ、準備のための議論づくしの日々は楽しかったし、当日もなかなか面白い議論になったと思う。(反省点もかなり残るものの…)


最近の「弱い建築」(藤本)とか「強い建築」(伊東)いうテーマの作り方と、現代社会のことばの位置付けが妙にフィットしていたりして、おもしろかった。


それにしても、うちの先生は「ことばとけんちく」に関してはかなり意識的かつ厳密な人で、さかもと研新入生は必ずといっていいほど一度はことばでつまづく。
だから一回目のゼミのテーマにしてみたんだけど、ちょっと難易度高かったかな…


とはいえこういう議論の場を日常的にもてることは明らかに学生の特権で、こういう機会を大いに利用して「建築の思考」を楽しみたい。


追記
ーーいざいい音楽を作ると、その説明する言葉を探すのに苦労する。音楽を説明する言葉が陳腐なものに成り果ててしまっている。音楽を説明することは難しい。
ーー5/24岸田の日記より
それでも、説明するんだな。音楽も。