エイドリアンフォーティー講演会

テーマは「インパーフェクション」つまり「不完全性」。
建築の「インパーフェクション」という素材について考えているらしい。
レクチャーの内容を私なりに整理すると、「インパーフェクション」には大きく二つある。
それは、「表現としての不完全」と「不完全な表現/物質」
で、前者はブルータリズムとか。例に挙がったボッサールのアパートメントがかっこよかった。
後者がちょっと煩雑で、大きくは物質としての不完全性をさしてたけど、たまに表現として不完全なものがまざってた。タイルの割と窓の位置があってないとか、内外の境界と素材の切り替えがずれてるとか・・・
ヴェンチューリの「並置された対立性」みたいなかんじ。
そう、「インパーフェクション」ってエイドリアンがいってることは、要は表現が複合した状態もしくは形が完結していない状態を表してる気がして、なんでいまさらわざわざ・・・と思ってしまった。


そもそも「完全性」って概念が、日本人にはピンとこないプラトン主義的な考え方なのかな。
ただ、「工業製品」っていう限りなく「パーフェクト」に近いモノ(規格品。例えばお皿に傷がついてたらすぐに取り替えてもらう)にかこまれて生活してる現代人が「パーフェクション」を求めるってのは、わかる。求めるってよりは慣れちゃってる。
それが建築で言うつるつるしたコンクリートに結びつくのかは疑問だけど、とにかくそういう傾向はあるなと思った。