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わたしを離さないで
カズオ イシグロ
とても美しい静かな調子で書かれた物語。設定の異常さ、というか本当のことであっても全く不思議はないのだけど、その異常さによる奇抜さや派手さは全くなく、その物語のなかの現実をまじめに生きている語り手がいるだけ。
そう、物語は臓器提供のために作られたクローンたちのお話。
設定自体の語りかける倫理的な問題もさながら、その設定の内容だけではない、なにか普遍的な問題も投げかけられているように感じた。
私たちは多かれ少なかれ、自分では選びようのない意味不明なものを背負って生きている。そのことについて思い悩んでもいいし思い悩まなくても良くて、結局自分のおかれた現実を、自分の目で見て体で感じて表現して、生きていく以外にどうしようもないんだ。そういうことを、強烈に突きつけられた気がする。
- 作者: カズオイシグロ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/04/22
- メディア: 単行本
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来月、旦那のお兄さんカップルが来日することになった。
タオをみにくるらしい。
旦那のお兄さんはミュージシャンなんだけど、変わった人で、８０％くらい自給自足の生活をしている。しかも両親と同居してるから家賃無し。ほとんどお金を稼いでいないかわりにお金を使ってもいない。
経済活動とは別のところで、音楽を作り、野菜を作り、それなりにというかかなり豊かな生活をしている。
彼らを見ていて、旦那とよく話すのは、東京では経済的な生産性がないと豊かな生活が出来ないね、ということ。生産して、消費することで豊かになるのが東京の生活だと思う。毎日働いて、毎日なにか魅力的な欲しいものや行きたい場所を見つける。それはそれで楽しくてエキサイティングで、だから私たちは東京に住むことにした。
ただ、楽しんでいるとはいえ、経済的生産性の向上に全く関心のない私たち夫婦に子供が出来た今、まだ東京でやっていくのか。がんばって働いて、豊かな生活をすることはできるとおもうけど、それでいいのか。私たちにその豊かさはフィットしているのか？？ちょっと疑問に思うようになってきた。
だからって田舎に行けばいいという訳でもなく。つまり日本の問題は、田舎でさえもその経済活動によって豊かさを得るモデルに乗ろうとしてしまっているところ。そんなの無理なんだから、別の次元での豊かさを得るモデルを作らないといけない。
旦那の兄の生活はひとつのありかただと思う。今更ヒッピーか、と思われるかもしれないけど。
自分たちに合った豊かさのモデルをさがして、それが働く場所をみつけよう。
なんて、二ヶ月ぶりに続けて三時間寝れたので幾分クリアになった頭で考えている。
今日はどこに散歩に行こうかなー。
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ダニーケイのお墓がいい！！
木陰とベンチをつくるなんて！！！
しかも石でできたベンチに座ると目の前にはきれいな湖。
やられた。私もこれにしたいと思う。
そう、今日は母の命日。
タオをつれてお花を買いにいく。午前中にでたのに、すごい日差しで、ちょっと焦る。だってタオの顔に直射日光がんがんあたってるし！！まあ、片道五分くらいのもんなんだけどさ。
あと、タオがかなり重くなっていて、帰ってきたら手がぷるぷるしてた。腱鞘炎なるかと思った。
母のお墓、樹木葬というやつにしようかと考え中。墓石のかわりに樹木を植えるというもの。これもなかなかいいなーと思う。この調子でこの密度で墓石たてていって出来る風景を想像して、その墓石を樹木に置き換えてみると、ほら全然違う。お墓の見える場所に住みたくないなー的な気持ちを抱かせる憂鬱な風景ではなくて、樹木の配置次第ではピクニックに行きたくなるような場所になる。
現に既に樹木葬をやっている墓地のいくつかは、春になると桜がたくさん咲いてお花見の人でにぎわったりするらしい。
どうせ、みーんなお墓をたてるのなら、気持ちのいい場所をつくっていく仕組みにした方がいいに決まってる。
ダニーケイのお墓にしろ樹木葬にしろ、ほんの少し普通のお墓の枠組みをかえただけで、断然いい場所をつくっているんだもん。
墓石買ってる場合じゃない。
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今年初、自転車。近所の薬局まで。
自転車って気持ちいいー。びゅーんといくね。
最近は息子が授乳中におっぱいにぴっと敬礼するのがつぼ。たまに静かにピースサインしてるのも。
私の言う最近の「最近」は、一日二日くらいのこと。もしくはここ数時間の。今までとは時間の捉え方が大分変わったなと思う。毎日が少しずつ違うんだというあたりまえのことが、息子を見てるとくっきりする。三週間で7センチも背が伸びている息子を。
今朝バルコニーにプレイマットを敷いて初外気浴をした。ブレンダーを買って以来、ヴォーンが毎朝作ってくれるフレッシュジュースを飲みながら。（今日はキウイとオレンジ、抹茶アイス、豆乳のジュースだった。）タオはまぶしくて目を開けられず、そのまま眠ってしまう。楽しかったので毎朝の日課にしようねと話す。
明日は何のジュースかなー。
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僕が食べるもん！！
と、日本語で寝言をいう旦那。授乳しながら、思わず笑ってしまう。
昨日は、
僕は車が必要だと思ったんだけど、車がなくて。や、たぶんタオを病院に連れて行くのに必要だったんだけど。っていう夢を見たよ（英語で）。
と言っていたから、
ていうか今夢見てるよ（英語で）。
といってやった。そしたら、
今ママと話してた（英語で）。
と返された。夜中の授乳もなかなか楽しい。
そう、この前息子のパスポート写真を撮ったのだけど、生後一ヶ月も経ってない人のパスポート写真ってほんと無理がある。まず首座ってないし。白いシーツの上に寝かせ、がんばって上を向かせ（いつも右か左をむいてしまう）、カメラ目線をさせ、もうここで３０分。最後はフォトショでちょい加工。がんばった。
おかげで大使館の人にちょっとほめられた。
新生児用に別ルール作ってほしい。せめて横顔オッケーとか。
ていうか、この写真で五年パスポートとかいけるのかな？？？五年後には面影から本人確認？！
謎だな。調べよ。
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ちょう、痛かったんですけど。いや、出産。
発電できるんじゃないかと思うくらい。意味不明だけど、ほんとにそのくらい。エネルギー保存の法則とかあるならこれで数百ワットいけるでしょう！っていうくらい。
でもまあいろんな人から出産は痛いってきいてたんだけど、（それでも助産士さんに、この痛さで合ってますか？！ってきいてしまったけど。）出産した後もしばらく痛いってのはきいてなかった。焦った。私の場合、子供がNICUに入っちゃってしばらくいなかったから、妙に時間を持て余して痛みが長引いたのかもしれない。子供が帰ってきたらぴたりとおさまったから。
息子との生活、眠いけど、ちょう、楽しい。
毎日、天才！！イケメン！！！とほめまくりの親バカです。
今日はおむつが濡れて泣くという初の偉業を見せてくれたので、天才！と。
バーイといったときにさりげなく手をあげたらまた天才！！と。
タオくーんと呼んだときににこりとしたら天才！！！と。
旦那もあんなに厳しくするといっていたくせに、案の定デレデレで、毎日首も座っていない息子に向かって歌って踊っている。
しばらくは、毎日彼の観察で忙しく幸せな日々となりそうです。
